できるだけ「敵」を
作らないようにする
ちなみに、「むやみに相手を敵視したり非難したり挑発したりしない」っていう考え方は、相手が強力な兵器とか軍隊とかを持っていてこの国を挑発してくるような独裁国家であろうが、テロリスト集団みたいなところであろうが、基本的には同じかな。そういうところが相手であろうが、相手を強引にこちらの思い通りにさせようとしたり、相手を勝手に「敵」だとか「悪」だとか認定して非難したり攻撃したりはしない方がいいんじゃないかな。その方が、この国にとって、そしてこの国の国民にとって、良い未来になるんじゃないかな。まあもちろん、実際にこの国を攻撃してくるような相手に対してはできるだけしっかりと防衛策は取った方がいいと思うけども、いったん敵どうしという関係になったとしても、「お互い足を引っ張り合うようなことをしても結局お互い損するだけではないか」とかっていう提案とかは常にしていった方がいいんじゃないかな。
ソータロー(35歳くらい)自分にとって危険があるかもしれねえ相手とかに対しては、非難とか攻撃とかをしたくなる人も多いかもしれねえし、それが普通だとか常識だとかと思ってる人も多いかもしれねえが、今までの歴史を見て考えても、それは結局良い結果にならねえことが多いんじゃねえかな。オレたちの考え方としては、とにかく相手が誰であろうが、相手を「お互い協力し合える可能性のある存在」としてまず考えて、お互い協力できねえようなら、そういう相手にはあまり関わらねえようにするとかっていうのがいいんじゃねえかなあと思うかな。
コーシ(35歳くらい)まあ、相手が実際に攻撃をしてきてたりしたら、そうしてきてる時はたしかにこの国にとって「敵」だとか「悪」だとかだけども、でもだからといって将来的にもずっと協力し合えない相手だとは限らないんじゃないかな。
ソテ(28歳くらい)う〜ん、なるほど。実際問題として、とにかく「敵」を作らない感じですかね。相手が実際に自分を攻撃しているとかでもなければ、相手を「敵」だとか「悪」だとか認定しないっていう。そして将来的にもできるだけ「敵」ができないようにするっていうことですか。
サキノブ(20歳・学生)あっ、自分から「敵」を作るようなことをしてると、もともとはいなかった「敵」が本当にできて、攻撃されたりする可能性も増えそうですかね。逆に、「敵」をできるだけ作らないようにして「敵」が全然いなければ、どっかから攻撃されたりする可能性もほとんどなくなりそうですよね。
ソータロー(35歳くらい)ちなみに、このやり方は、テロリスト集団とかに対しては、実際問題として、懐柔策(かいじゅうさく)みてえな感じにもなるんじゃねえかな。
サキノブ(20歳・学生)「懐柔策」?
ソータロー(35歳くらい)相手側に対して、「お互い攻撃しあったり憎しみ合ったりするよりお互い協力し合った方がそちらのみんなにとっても得だと思わねえか?」っていうように合理的な利益を提示して、相手側の人間たちが攻撃とかテロとかを自分からやめるようにしていくっていう方法だな。
サキノブ(20歳・学生)あっ、なるほど。それは、お互い納得できる形で戦いが終われそうだし、お互い将来的に良い関係になりやすそうだし、相手も納得してるから再犯率とかも低そうだし、良い方法なんじゃないですかね。
ソータロー(35歳くらい)というか、そういう方法なしに、ひたすら相手を皆殺しにしようとしたりとっ捕まえようとしたりすると、相手側も死に物狂いで反発してきて最後まで必死に抵抗してくるだろうし、相手側の関係者とかからも恨みをかってそれは長い間残るだろうし、なかなか本当の平和にはなっていかねえんじゃねえかな。
コーシ(35歳くらい)まあ、「敵」が多いと防衛費だとかにもたくさんお金がかかるだろうし、そうするとそのためにみんなから税金をたくさん集めないといけなくなってみんなの生活もその分豊かじゃなくなるだろうし、どんな相手だろうと、「敵」はできるだけ作らないようにして、協力し合えるところとはできるだけうまく協力し合っていくようにした方がいいんじゃないかな。