ダイエットについて
考えてみよう
巻くだけ?激しくエクササイズ?
ソテぼくはちょっと、話題なったダイエット本とかダイエットDVDとかについて調べてきました。
モダダイエット本?
ソテいつだったかの半年に一番売れた本っていうのは、『バンド1本でやせる!巻くだけダイエット』っていうタイトルの、ゴムバンドがついたダイエット本だったらしいです。
モダえ〜と、巻くだけでやせるってどういうことだ?そのゴムバンド巻くと、なんか脂肪が勝手に消えていくのか?それとも、体が締め付けられてちょっと苦しい状態になって、あんまりたくさん食事が食べられなくなるとか?あっ、もしかして、昔の野球マンガであった、大リーグボール養成ギブスみたいな仕組みか?
ソテえっ?大リーグボール養成ギブスって何ですか?
モダあっ、みんなの年代だとそういうの知らねえか。まあ、インターネットとかで調べればわかるかもしれねえけど、例えば、自分の腕の、肩の部分と手首の部分を強いバネでつなぐと、腕を伸ばすのにすげえ力がいるようになるだろ。そういうのを腕とか足とかにつけて、普段の生活をしたり筋力トレーニングとかをしたりすれば、普通よりいつも筋力を強く使うことになって、強い負荷の筋力トレーニングができるとかっていうわけ。そのゴムバンドを巻くと体が動きにくくなって、そういうことになるのかなあと。
ソテあ〜、そういうのではないですね。このゴムバンドっていうのは、骨盤を矯正するためのものだそうです。この本の中身は実は、ダイエットというより、骨盤矯正に関する本だそうです。
コーシえ〜とじゃあ、もともと別に骨盤に異常がない人には関係ないものなのかな?
モダ骨盤を矯正?そうするとどうなって脂肪が減るんだ?
ソテまず、この本で言ってる『やせる』っていうのは基本的に、脂肪を減らすことじゃないらしいです。実際、骨盤を矯正しても、それで直接ダイエットにつながるような効果はないらしいです。まあ、今まで体が動きにくかったのが動きやすくなれば、運動とかはしやすくなるかもしれませんけど。
モダえ?え〜とじゃあ、その本で言ってる『やせる』っていうのは具体的にどういうことだ?
ソテなんか、『見た目をちょっと一時的に変える』とかいうことみたいです。例えば、ペンの先で腕のどっかを5秒間くらい押しておくと、そこにしばらく押した後が残りますよね。
モダおう、たしかに。
ソテ人間の体って、体重の60%くらいは水分だそうですし、場所によってはけっこう弾力性がありますよね。バンドをうまいこと巻くと、30分くらいとかで、一時的に、ウエストのサイズをちょっと減らすように体の形を変えることができるらしいです。そういうのがあちこちのテレビ番組とかで紹介されたりして、この本がすごいたくさん売れたみたいです。
モダは?なんだそりゃ?そんなのダイエットでもなんでもねえんじゃねえか?それに、ゴムバンドは本来は骨盤矯正のためのもんなんじゃないのか?なんでいきなり違う使い方をしてるんだ?
ソテこの本、実は、タイトルも中身も、おかしいところとか明らかに嘘なところがたくさんありますね。それから、ある雑誌の記者がこの本の著者にいろいろ疑問点を聞いたところ、本の中で骨盤を締めるとどうなるとかっていってても、それは単なる自分の想像で、実際にたしかめたり測ったわけじゃないとか言ってたり、ゴムバンドを巻くだけじゃ体重は減らないって認めてたりするし、しかもこの本に書いてあるこの著者についての説明では、外国の大学でいろいろ専門的な勉強をしたように書いてありますけど、実際は外国の大学なんかには行ってないって本人が言ってるそうです。
モダそれ、もうめちゃくちゃじゃねえか?ろくにたしかめもしねえで根拠の無いことを書いたり嘘を書いたり。少なくともこの本のタイトルは明らかに嘘じゃねえか?いくらなんでもひどすぎじゃねえか?
ソテちなみに本の著者はさっきの雑誌記者の取材で、『巻くだけっていう題がよくないんですよね。すべて、巻いたうえで、何かしら動いてもらうのが前提です』とか言ってたらしいです。
モダ巻いたうえで何かするのが前提なんだったら、明らかに『巻くだけ』じゃないじゃねえか。よくそれで著者も出版社もそんなタイトルで本を出したな。なめとんのか?
コーシう〜ん、この本の著者の人って、もしかしたらダイエットとかについては全然わかってない人なんじゃないかな。
モダそれにしても、なんでそんな本がいつだったかの半年に一番たくさん売れた本になったんだ?
ソテまあ、人気があるテレビ番組とか雑誌とかで盛んに紹介されてたり、有名人がこれで痩せたって言ってたり、今これがたくさん売れてるってニュースが盛んに流れてたり、本屋さんの店頭で大々的におすすめされてたりして、みんな、中身のことなんて具体的にわからないまま、買ってしまったんでしょうかね。
コーシまあそれはつまり、多くの人が、本の中身をちゃんと理解して買ってたわけじゃないし、買う前に中身が具体的にどういうものかとか考えることもあまりしてなかったっていうことなのかなあ。
モダう〜ん、そうかあ、みんなが自分で考えることができないような社会だと、まあそういうことが起こっても不思議じゃねえかあ。まあこの社会、けっこうしょっちゅう変なものがブームになったりもするよなあ。でもそれで実際はけっこうみんな損することになってたりもするんじゃねえかなあ。この本については、実際問題として、事実上の詐欺だったんじゃねえかなあ。
ソテじゃあ次の資料にいきましょう。次は今のとはうって変わって、激しい運動をするってやつです。外国の軍隊の新人向け基礎訓練をペースに作られた短期集中型エクササイズっていうので、映像を見ながら『エクササイズ』っていう運動をするようです。ちなみに映像の中で、なんか外国人のおっちゃんが励ましの言葉とかをちょくちょく叫んでくれるらしいです。
モダあっ、それは聞いたことがある。オレの知り合いにも、そのDVDを買ってやってたやつがいた。1時間近くあるエクササイズとからしいけど、めちゃくちゃしんどいって言ってた。普段運動とかしてないやつがいきなりやっても無理だって言ってた。
ソテ普段ある程度運動してる人は特別そういうダイエットしなくてもよさそうな人も多いような気がしますけど、普段運動してない人ができないようなことなんじゃ、あんまり役に立ちませんかね?
コーシう〜ん、まあ、最初から1時間続けてやらなくてもいいんじゃないかな。最初は5分くらいずつちょっと休みながらとか、合計で30分くらいしかできなくても、それなりにエネルギーは消費するからダイエット効果はあるだろうし、できる範囲でやってれば体力とか筋力とかがついてきてだんだんたくさんできるようになっていくだろうし。ぼくは、ゲームしながらスクワットしてみようかなあと思って最初にやってみたとき、せいぜい数分で足が疲れちゃったりしたけど、何分か時間がたってからやるとまた少しできたりするから、そうやってできる範囲でいつもやってたら、数ヵ月後くらいには、30分くらい続けてやってても全然大丈夫になったかなあ。
モダ外国人のおっちゃんがなんか励ましてくれるっていうの、面白そうだなあ。
コーシそういうので気合が入る人にとっては、それはかなり良い要素かもしれないですね。ぼく個人的には、大学生の頃は体育会系の部活をやってましたし、そういうのでそういうノリになってけっこうやる気出るかもなあ。まあただ、熱血的な感じのものがあんまり好きじゃない人にとっては、なんかとうていついていけないというような気持ちになっちゃうかもしれないですかね。
ソテそれなりにこのエクササイズをちゃんとできれば、けっこうエネルギーを消費するようなので、おそらく、時速10キロメートルくらいの速さでランニングするのと同じくらいとかのエネルギーを消費しそうなので、それによるダイエット効果は見込めそうですかね。まあ、同じくらいのエネルギーが消費できれば必ずしもこのエクササイズをやる必要はないと思いますし、その人の生活の状況とか性格とか体力とかによって、ある程度向いてる人とそうでない人がいそうですかね。
モダこのダイエットは基本的に、運動で消費エネルギーを増やして、食べてるエネルギー源の量より使うエネルギーの方が多くなるようにして脂肪を消費させようっていうことか。まあ、正統派って感じだな。本来の、人間の体の仕組みとか脂肪の役割とかに逆らわずに脂肪を減らすやり方だと思うし、特に副作用とかもなさそうで良さそうかな。ついでに筋力とか体力とかもつきそうだし。
ソテあっ、そうそう、筋力がつくといえば、次の資料なんですけど、筋肉がたくさんあると、何もしてなくても消費するエネルギーが少し多くなるっていう話がありました。
モダえっ、そうなの?
ソテエクササイズとかっていっても、さっきのみたいに激しい運動になるのじゃなくて、なんかゆっくり筋力トレーニングをするようなのもあるみたいなんですけど、そういうのは、そのエクササイズ自体でエネルギーをたくさん使おうっていうのじゃなくて、そのエクササイズで筋肉を増やして、何もしなくても消費するエネルギーの量を少し増やして、一日に消費するエネルギーを少し増やそうっていうことらしいです。
コーシへ〜、具体的に筋肉がどれくらい増えると、何もしてなくても消費するエネルギーはどれくらい増えるのかなあ。体重が60キロくらいの男性だったら、何もしなくても消費するエネルギーって一日で1500キロカロリーくらいだったっけ。
ソテすいません、実は、具体的に筋肉がどれくらい増えると何もしてなくても消費するエネルギーがどれくらい増えるのかっていうのは、よくわかりませんでした。いろいろ本とかインターネットのサイトとか調べてて、『筋肉が増えると基礎代謝が増える』って書いてあるのはたくさん見かけたんですけど、それが具体的にどのくらいかっていうのはなかなかみつからなくて、いくつかみつかったのでも、それぞれ全然値が違ったりして、これといって正しい情報がわかりませんでした。
モダう〜ん、そこは効果をきちんと具体的に考えるうえで大切なところだと思うんだけどなあ。なんか健康関連とかダイエット関連とかの話っていうのは、効果があるとかって盛んに言うけどその具体的な程度がわからねえのもけっこう多いよなあ。
コーシう〜ん、なるほど、ただ、筋肉を増やすっていっても、軽めのエクササイズとかじゃ、なかなかそんなには増えないんじゃないかなあ。ボディビルダーみたいになるんなら10キロ以上とか増えるかもしれないけど、軽めのエクササイズとかだったら、重さにしてせいぜい数キロくらいとかじゃないかなあ。まあ体重のせいぜい5%くらいとかじゃないかなあ。もし筋肉がちょっと多いとそれでかなり多くのエネルギーを使うっていうのなら、何もしなくても消費するエネルギーの計算式とかも筋肉の量を考慮するものになってなくちゃ駄目だと思うけど、前にみつけてきた式で普通の人ならだいたい正しい値が出るらしいってことは、そんなにたいした影響じゃないっていうことなのかなあ。まあ、もともと、あの式の計算結果とか自分が一日に食べてるエネルギー源の量の推定とかもそんなに厳密な値じゃあないけど、そういうのの誤差に入っちゃう程度なのかなあ。
ソテ前にみつけてきた何もしてなくても消費するエネルギー(基礎代謝)の計算式だと、体重1キロあたり、何もしてなくても一日に消費するエネルギーは、24キロカロリーくらいでしたっけ。もし筋肉が脂肪の2倍くらいもエネルギーを消費するとして、3キロの脂肪が3キロの筋肉に置き換わったとしても、増加する消費カロリーは72キロカロリーくらい、まあ、ポテトチップ3枚分くらいとかですかね。一日に体重60キロの男性の事務職の人が消費するエネルギーってだいたい2200キロカロリーくらいだったかと思いますけど、そのうちの72キロカロリーくらいとかっていったら、まあたしかに誤差の範囲ですかね。実際は脂肪の2倍もエネルギー使うとかっていうことはなそうな気もするし。
コーシまあ72キロカロリーでも、100日間では7200キロカロリーで脂肪約1キロ分になりそうだし、その程度のダイエット効果にはなるかもしれないけど。
モダう〜ん、まあオレとしては、筋肉ってだけで脂肪の2倍とかもエネルギーは使わねえような気がするし、総合的に考えて、筋肉の量がちょっと増えたかなんて気にしない方がダイエットしやすそうかなあ。筋肉の量が増えてるはずだからちょっと多く食べても大丈夫だとか思っちゃうとむしろ逆効果になりそうかなあ。
ソテぼくが調べてきたのはこんなところですね。エクササイズとかっていっても、どういう仕組みで脂肪を減らそうかっていうのはいろいろあるようですし、自分にどういうのが向いてるかとかは、自分の状況に応じて自分で考えて判断した方がよさそうですかね。